公園に詩を

2018.07.04 Wednesday 12:52
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    昔から何度も車で通ってはいたけど足を踏み入れるのは初めての青山公園に谷川俊太郎の詩集を持って訪れた。



    しっかりと作り込まれたというものでなく、自然ぽさが時の流れを柔らかくしている。


    蟻たちはせっせと働いてコンクリートの上を右に左に移動し、雀たちは餌を求めて芝の上をチョンチョン跳ねている。


    時折吹く風が日陰に光を侵入させ、生き物が踊るかのように黒い模様が揺れる。


    雲が太陽とここの間に流れ入るとただの灰色になる。


    しばらくするとゆっくりと地面が白くなる。


    その度に紙の上も変化していく。


    行が右から左に進み時が流れる。


    見慣れた言葉の深さが現れてくる。


    文字と文字が色を奏でて、音を生み出していく。


    蟻が降ってきて着地した。


    地に下ろしてやる。



    生長

    三歳

    私に過去はなかった


    五歳

    私の過去は昨日まで


    七歳

    私の過去はちょんまげまで


    十一歳

    私の過去は恐竜まで


    十四歳

    私の過去は教科書どおり


    十六歳

    私は過去の無限をこわごわみつめ


    十八歳

    私は時の何かを知らない


    (谷川俊太郎『二十億光年の孤独』より)



    変わりゆく印字が作り出した世界をしばらく眺めてから次の頁を捲る。

    こうして昼休みという時間が過ぎていく。



    BOBI

    category: | by:bobi kazunaricomments(0) | -
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