『博士の愛した数式』

2020.03.13 Friday 23:40
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    JUGEMテーマ:読書

    美しい作品に出会うと、心が澄む。

    タイトルは映画にもなったので、知っていたのだが。

    何も予備知識を持たずに読んだら、展開に引っ張られては次々とページをめくっていった。

    「僕の記憶は80分しかもたない」という博士。

    家政婦と息子。

    そこにもう一人。

    切ないことは予想できたが、それを忘れるほどの暖かさに包まれ、ラストに向かう。

    芥川賞受賞作者である小川洋子さんは素晴らしい視点を持っていると脱帽する。

    映画を観たくなった。

    BOBI

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    『グリーン家殺人事件』

    2020.03.04 Wednesday 20:21
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      JUGEMテーマ:読書

       

      前にブログに書いたが、東野圭吾「ある閉ざされた山荘の中で」を読み始めると、『Yの悲劇』と『グリーン家殺人事件』が山荘の書棚に並んでいると出てきたので、読んでおいた方が良いかと思い、先日『Yの悲劇』を読み、今回本作を読了。

       

      実に長く、時間がかかった。

       

      作者はヴァン・ダインというアメリカを代表する推理小説作家。

       

      『Yの悲劇』のエラリー・クイーンは名前を聞いたことがあるが、この作家は今まで知らなかった。

       

      『Yの悲劇』が1932年で、この『グリーン家殺人事件』はその4年前に発表された。

       

      どちらも場所はニューヨーク、大富豪の館で行われる殺人で、遺産をめぐり残された家族が1人ずつ殺されていく話で、設定はもちろん、使われる薬物、鍵となるトリックも似ている。

       

      こういう型のようなものが流行ったのだろうか。

       

       

      さて、これでやっと東野作品を読める。

       

      BOBI

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      『コンビニ人間』

      2020.02.21 Friday 22:03
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        騒がれた作品を4年ほど経って読んでみたが、その意味は分かった。

         

        日常で繋がっているコンビニだから、すぐにその世界に引き込まれ、知っていること、知らないことの描写にグイグイとのめり込んでいった。

         

        その描写が「音」から始まるので、空間が生まれる。

         

        読みだしたら一気に終えていた。

         

         

        タイトル通り、コンビニでアルバイトをしている三十六歳の女性が主人公で、全ての細胞がコンビニに呼応して毎日が流れていたところへ、一人の男が現れ、生活、周りの人びとが変化していく。

         

        かっこいい男が登場、ではない。

         

        しょうもない、ダメ人間である。

         

        どちらもそうだが、世の中のはずれもので、マイノリティーである。

         

        しかし、マジョリティーが正しいということではない。

         

        自分も長いものに巻かれる生き方は嫌いなので、こちら側から見る社会というのは好きだ。

         

        考え方が一緒ということではなく、一つの村に生き続けるために自分を偽ることをしないということだ。

         

        不変の人間社会も理解できる。

         

         

        素晴らしい作家さんは大勢いるが、衝撃を受けた。

         

        それは、まだまだ出会っていない衝撃を与える人と出会うということだろう。

         

        本を手に取るということ、それは知らない無数のドアを開けてみることだ。

         

        薄い文庫本で大きな世界に誘ってくれた。

         

        第155回芥川賞受賞作品は様々な言語に翻訳されているということだから、読了後の私は誰かと繋がったのかもしれない。

         

        BOBI

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        『Yの悲劇』

        2020.02.14 Friday 21:16
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          評価:
          エラリー・クイーン
          角川書店(角川グループパブリッシング)
          ¥ 792
          (2010-09-25)

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          ある小説を数ページ読んでいたら、出てきた二つタイトルが出てきたうちの一つ。

           

          とりあえずその2冊を読んでからにしようと、購入して読了。

           

          アメリカの推理小説家として名前は知っていたが、初めて読んだ。

           

          まず、舞台がニューヨーク、グリニッジビレッジというのが、自分にとってなじみ深いところなので興味をそそられた。

           

          ある金満家の主人が失踪、死体で発見というはじまりで、その後屋敷内で殺人事件が起きていくという物語。

           

          解決していくのはドルリー・レーンという、引退した老優というのが変わったキャラクターである。

           

          そのせいで、住んでいるところは「ハムレット荘」であったり、シェイクスピアの言葉が頻繁に使われる。

           

          屋敷の住人も風変わり。

           

          それゆえに事件が起きるのだが、ここまでにしよう。

           

          推理小説だから数学的だが、とても緻密なトリックの明かし方です。

           

          途中までいい感じで推理できているなあと読んでいたら、全く違う結末だった。

           

          日本では人気が高く1978年にドラマ化されたそうだが、観てみたい。

           

          さて、次もアメリカの作家だ。

           

          BOBI

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          『思い出トランプ』

          2020.02.03 Monday 21:15
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            テレビドラマ『時間ですよ』、『寺内貫太郎一家』は子供ながらに面白く、夢中になって観ていた。

             

            母親が好きだったからである。

             

            悠木千帆のことをひどく気に入っていて、私にも印象的な女優で、次の『ムー』で樹木希林に代わっても目が奪われていた。

             

            その名作であるホームドラマの脚本を書いていたのが、向田邦子さん。

             

            大人になって知ったことである。

             

            小説も書いていて、直木賞を受賞した短編三作品がこの本に収録されている。

             

            芥川賞作家の吉村萬壱氏の口から出たことで知った。

             

            最初の『かわうそ』から好きになった。

             

            脚本家だからか、絵が見えてくる。

             

            収められている13篇、どれも至高の作品です。

             

             

            昭和の家族を画面をはみ出すほどの迫力あるドラマ、ああいうお話はもう生まれてこないだろうなあ。

             

            51歳という若さで飛行機事故により他界したのが非常に残念です。

             

            『阿修羅のごとく』を観てみたい。

             

            BOBI

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            『そして誰もいなくなった』

            2020.01.26 Sunday 13:13
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              推理もの、ミステリーものが好きな方は間違いなく読んでいると思いますが、本当に最高傑作です。

               

              この作品を読むのは三度目ですが、何度読んでも楽しめる。

               

              10人全員が別荘で次々に死んでいくという、「クローズド・サークル」と言われる、外の世界から隔離された場所で起きる物語。

               

              最初に読んだときに驚いたし、得した気分というか、いいものに出会えたって気持ちになったのを覚えている。

               

              内容に関しては一つも触れられないです。

               

              最初から面白いですから。

               

              1939年にイギリスで発刊されて80年が経つ今も、色褪せない素晴らしい作品です。

               

              BOBI

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              『黒猫/モルグ街の殺人』

              2020.01.19 Sunday 17:35
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                エドガー・アラン・ポーの作品が8編収められている。

                 

                推理小説の元祖といわれる『モルグ街の殺人』の殺人が読みたく、ネットでも読めたがやはり紙で読みたいと思って購入して読んだ。

                 

                納得のスタイルで、ワトソンとホームズが浮かんだ。

                 

                犯人もユニークである。

                 

                どれだけ多くの作家に、物を作り出す人々に、可能性というものを提示しただろうと尊敬する。

                 

                アメリカにおいて文筆だけで生計を立てようとした作家で、実際はそう上手くいかず貧しかったそうだが、専業作家という希望を与えたのだろう。

                 

                四十歳で亡くなったから、生きていればそこから生計は変わったのだろう。

                 

                 

                さて、タイトルにもある『黒猫』も興味深く読んだ。

                 

                そして、その他の作品も関連性があって、自己の良心というものが鍵となっている。

                 

                殺人や、怪奇的な作品で知られているが、本質は人間というものの心の中の闇に明かりを当て続けたのではないだろうか。

                 

                巻末に記されている年表を見ると、二十七歳の時に十三歳の奥さんをもらっている。

                 

                その妻が病気になっていくことで、作風にも影響を及ぼしているが、より死というものを考えたのだろう。

                 

                昨年でポーが亡くなって170年が経っているが、今でも充分楽しんで、もちろん笑いという意味ではなく、読める。

                 

                人間というものは進化していないと思う。

                 

                 

                推理小説という、謎を解き明かしたくなるというのも人間の本性の一つであろう。

                 

                分からないものだから恐ろしいという面もある。

                 

                一番のものは「死」である。

                 

                なってみなければ分からない。

                 

                なっても分かるかも、ということも分からないという最大の謎。

                 

                 

                昨日、世田谷一家殺害事件のニュースを目にした。

                 

                今年で20年を迎えるが未解決のままで、住居を解体する打診が警視庁から来ているそうで、家の内部を公開した。

                 

                https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0118/tbs_200118_8131605598.html

                 

                この事件に限らず、優秀と言われる日本の警察が犯人を捕まえてくれることを祈り、自分も何か出来ることはしなければと考える。

                 

                事件を引き起こす人間というもの、その本質を知ることを始めることは出来るだろう。

                 

                BOBI

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                『新ハムレット』

                2019.12.31 Tuesday 10:45
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                  「こんな小説も、私は読みたい。」と書かれた『古典風』からはじまり、太宰治三十歳からの中期の作品が5編収められている。

                   

                  今まで読んできた太宰作品、全てを読んではいないが、とはかなり違った作風のものばかりで、興味深く読んだ。

                   

                  『女の決闘』『乞食学生』と3作品読んだところで『新ハムレット』のページを開いたら、「此の機会に、もういちど沙翁(シェイクスピア)の『ハムレット」を読み返し、此の『新ハムレット』と比較してみると、なお、面白い発見をするかもしれない。」と書いてあったので、ちょうど家の本棚に並んでいた文庫を取り出し読んだのが先日のことだ。

                   

                  面白い発見だらけだった。

                   

                  作者が書いてあるとおり、「過去のある時代における、一群の青年の、典型を書いた、とは言えるかも知れない。」というように、主人公ハムレット王子の心理状態が今の青年にも当てはまるような、繊細で真っ直ぐな感情と未知なる未来ゆえに感じる恐れを描いている。

                   

                  登場人物の結末は、本質的終焉の形はほぼ同じだが、その状況や死に方は違っている。

                   

                  もちろん有名なあの台詞はあります、それも、英語で。

                   

                  人は自分の内にある真の心と外にあるものへの協調で悩みながら行動し、一喜一憂の毎日を過ごしていくのであろう、若き時代から、世に慣れて、どこか諦めたり妥協することでの楽な自分に目をつぶる大人へと変わっていく、そんな人々は多いのではないだろうか。

                   

                  人生は誰のためにあるのか。

                   

                  自分のためだと思う。

                   

                  人生は楽しむためにある。

                   

                  だから苦しいのだ。

                   

                   

                  最後の作品が4ページで終わる『待つ』という小さくして大きな作品です。

                   

                  人は何を待ち続けているのか、と考えさせられる。

                   

                  『新ハムレット』読了後で此の作品が続くというのは、何とも絶妙な収録の仕方である。

                   

                   

                  欲望は単純で分かりやすいが、隣り合わせ、裏側と言おうか、にあるものは様々なものが複雑に絡み合い、怖れに包まれている。

                   

                  それは天から降ってくるものではなく、自分の中から生み出されるものだから、不思議な生き物だとあらためて思う。

                   

                  繰り返すが、だから、楽しみは自分で作るものだ。

                   

                  来年もいっぱい作ろう。

                   

                  BOBI

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                  『ハムレット』

                  2019.12.24 Tuesday 22:16
                  0
                    評価:
                    ウィリアム シェイクスピア
                    新潮社
                    ¥ 506
                    (1967-09-27)

                    JUGEMテーマ:読書

                     

                    なぜ今読むのかというと、太宰治の『新ハムレット』を読むのに、元の作品を読んでおくべきと知ったからである。

                     

                    家の本棚に長い間じっと収まっていたのが、今回大きく深呼吸した。

                     

                    内容はほとんど覚えていなかった。

                     

                     

                    ハムレットはデンマーク王子で、王だった父が亡くなり、その弟、ハムレットの叔父が王になった。

                     

                    父の亡霊が現れ、弟に殺されたと知らされたハムレットが復讐に動き、悲劇が始まる。

                     

                     

                    「生きるべきか、死ぬべきか」をはじめとして、多くの名台詞が込められていると言われているが、実際に読んでみると確かにそうである。

                     

                    じっくりと、スローリーディングすると、的を得た、感心させられる言葉に何度となく出会う。

                     

                     

                    今回は太宰を読むためだが、終えた後にもう一度読んでみたくなるのだろう。

                     

                     

                    今日はクリスマス・イブ。

                     

                    この作品のような悲劇が起きない楽しい家族が、窓を暖かい空気で曇らせる風景にあふれますように。

                     

                    BOBI

                     

                     

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                    『よけいもん』

                    2019.12.03 Tuesday 00:04
                    0
                      評価:
                      花輪 如一
                      栄光出版社
                      ¥ 1,430
                      (2018-11-25)

                      JUGEMテーマ:読書

                       

                      先日読んだ花輪如一氏の古代幻史小説。

                       

                      時は蘇我氏、物部氏から厩戸皇子の時代に、幻史というように架空の人物が活躍するお話。

                       

                      あまり時代小説とか読まないから、わからない言葉がいっぱい出てくるのは前にも書いたが、続けて読むと少しだが慣れてくるものだ。

                       

                      江戸時代とかではないから、独特ではあるが、饒速日命(にぎはやひのみこと)とか、穴穂部間人皇女(あなほべはしひとのひめみこ)とか覚えられない名前が多い。

                       

                      五教科の中で歴史は一番不得意だったからなあ。

                       

                      今思うと大事だったと痛感する。

                       

                      まあ、こうして今勉強できるのだから良しだ。

                       

                      遣隋使の小野妹子との船旅にパンダが居たりと、ユニークな部分があったりして、後半は一気に読了。

                       

                      調べるのは、知ることになり、楽しいものだ。

                       

                      BOBI

                      category:小説 | by:bobi kazunaricomments(0) | -

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