川島雄三

2019.07.18 Thursday 19:19
0

    JUGEMテーマ:読書

     

    2012年12月17日に観て最高傑作とこのブログに書いた『幕末太陽傳』の監督は藤本義一の師匠でもあることを知った。

     

    今村昌平監督は助監督についた川島雄三氏の弟子の一人だが、作家である藤本氏もそうだとは。

     

    どうしてそういう関係になったのかは、本当に運命ってちょっとしたボタンの掛け合いなのだろうと『生きいそぎの記』を読んで感じた。

     

    45歳で亡くなる監督に死んだら監督の小説を書きますと言って10年後に書いた。

     

    藤本氏が監督と過ごした24から27歳の四年間がどれだけ濃密な時間で、氏に影響を与えたのかが分かる。

     

    この作品集には最後に『下北半島・川島雄三映画祭』で藤本氏が講演した内容も載っていて、『生きいそぎの記』の解説のように読めて興味深い。

     

    「活動屋」と呼ばれる人たちがどれだけ熱気に溢れ生という力が漲っていたかが想像できる。

     

     

    川島監督に藤本脚本の映画『貸間あり』を観たいとTSUTAYAを調べたが在庫が無かった。

     

    探して観て観たい。

     

    BOBI

    category:小説 | by:bobi kazunaricomments(0) | -

    『下座地獄』

    2019.07.17 Wednesday 21:55
    0

      JUGEMテーマ:読書

       

      藤本義一作品を続けて。

       

      またも芸事で、天才三味線弾きの女の悲劇。

       

      下座とは歌舞伎で囃子方が観客に姿を見せずに演奏する場所。

       

      少女から女になり、男に尽くして漫才も始めるが捨てられる。

       

      前回の作品同様に壮絶な人生。

       

      満たされている現代の世の中、生きていくということがどれだけ必死なことなのかを考えさせられる。

       

      BOBI

       

       

       

       

      category:小説 | by:bobi kazunaricomments(1) | -

      『贋芸人抄』

      2019.07.13 Saturday 22:47
      0

        JUGEMテーマ:読書

        続けて藤本義一作品。

        『鬼の詩』と同様、芸人の物語だが、今度は漫才師。

        憧れた漫才の師匠につくのだが、師匠のそっくりさんとして、本人の代わりで漫才をすることになる。

        それは喜びでもあるが自分の芸が認められたわけではない。

        結末は壮絶だが、氏の作品は前作も同様、生きる迫力が凄い。

        時代背景もあるが、生半可な人生を送らない主人公を含めた人間たち。

        華やかな裏側は醜さに溢れている。

        血が動き出す。


        BOBI

        category:小説 | by:bobi kazunaricomments(0) | -

        『鬼の詩』

        2019.07.07 Sunday 23:47
        0

          藤本義一氏を初めて見たのは11pm。

          その時は作家だとは思わなかった。

          今は川島雄三監督に師事して脚本家から始まったことにやはりただ者ではなかったと凄さを感じる。

          落語家の魂を抉った本作品は1974年、直木賞を受賞。

          実際に存在した人間の話のように思える真実性は次々とページをめくらせていく。

          客を喜ばせるために自分自身を究極まで追い込んでいく。

          芸というものは何なのだろう、と深く考えさせられる。

          BOBI

          category:小説 | by:bobi kazunaricomments(0) | -

          受け入れた後は

          2019.05.23 Thursday 23:55
          0
            今日の授業では体や言葉を使って「イエス・アンド」のトレーニング。

            相手が出したアイデアを受け入れて、そこに自分のアイデアを乗せるというもの。

            人は十人十色、様々な考えがあるから全く同じなんてありえない。

            どっちが正しいとか強いと争うのではなく、お互いが対等の責任の元、尊重し合う。

            無意識に生活している中ではなかなか難しいかもしれないが、ちょっと意識するだけで人間関係が快適になると思う。


            今日、学校の教務課と後期授業の打ち合わせを行った。

            まだ夏も来ていないのに秋の話。

            ボーとしてたらチコちゃんに怒られるだけでなくて、あっという間に令和元年も終わってしまう。

            明日も楽しい一日を作り上げよう。

            と、自分の学校の宿題がなかなか終わらない。

            BOBI
            category:小説 | by:bobi kazunaricomments(0) | -

            堺屋太一氏死去

            2019.02.11 Monday 20:05
            0

              JUGEMテーマ:読書

               

              アメリカ3年の生活の最後に働いた出版業界の時に堺屋氏と会ったのが最初で最後。

               

              『鬼と人と』という信長と光秀、二人の独白が交互に語られる形式の小説が1989年12月に刊行され、1991年にニューヨークでお会いし、サインも書いていただいた。

               

              引越しの繰り返す中で無くなってしまい今手元にない、すいません。

               

              あれから30年経とうとしている、一昨々日、83歳でこの世を去った。

               

               

              上述の小説になるが、信長の考えと光秀の思いが徐々にずれていくのが興味深く、どんどんページを捲っていった。

               

              殿と家来という主従関係だが、親と子ということも従わなければならない環境である。

               

              最近におきた心愛ちゃんの事件は本当に悲しく、憤る、やるせない出来事であり、死という結果なため世に出ることになったが、虐待を受けている子供はもの凄い数になるのであろう。

               

              勇気を出してSOSを出したのに報われなかった、最悪の結末。

               

              児童相談所の建設で文句を言っている自分たちのことだけ考える港区青山の大人達に今回の事件は影響を与えているのだろうか。

               

              教育していく立場の大人が一番教育が必要。

               

              そんな世の中で、優れた大人、堺屋太一氏の死去。

               

              ご冥福をお祈りいたします。

               

              BOBI

               

               

               

               

              category:小説 | by:bobi kazunaricomments(0) | -

              『貧の意地』

              2018.10.28 Sunday 20:50
              0
                西鶴の作品の中から太宰治が好きな小品を彼なりの空想を交えて作り上げた作品達が収められた『新釈諸国噺』の一編。

                極貧の浪人が、大みそか、借金から逃れるために気が狂った真似などするのに耐えかね、妻が自身の兄に助力を求めたところ、小判十枚を「貧病の妙薬、金用丸、よろずによし」と書いたかみに包んで手渡された。

                その金を、幸せすぎてかえって災いを受けると、近所の友人達を集め酒を飲むのに使おうと始めた、小判が一枚無くなり、誰が犯人か…となる。

                ここで皆が自分の矜持を見せるがための行動を取り、どんなに落ちぶれていても武士は武士、というお話。

                金のために生きているのではない、どんなに外見がみすぼらしくても、心は澄み輝いている。

                現代は服だけでなく持ち物や色々なもので飾り付けることに夢中な人が沢山いる。

                自分もそういう時代があった。

                昨夜からハロウィンで仮装をする人達をよく見かけるが、昔の人達もしたかったのだろうか。

                BOBI
                category:小説 | by:bobi kazunaricomments(0) | -

                『キャバレー』

                2018.09.30 Sunday 21:50
                0
                  憧れの人と初めて会うというのは、想像も出来ないほどの緊張に包まれる。

                  天才、ビートたけし。

                  テレビ東京『たけしの誰でもピカソ』に出演した時に横に並んだ。

                  大緊張の自分に向かって「銀座のホストクラブのオーナーみたいだな」と俺の第一印象を言っていただいた。

                  この時の映像を自分で観ても、自分じゃないくらいに強張った表情だった。

                  そんな大師匠の新たな分野である小説、『アナログ』に続き(まだ読んでいない)、こちらは「オール讀物」9月号に掲載された200枚の読切小説。

                  タイトルのとおりキャバレーが舞台なんだが、綾小路きみまろが主となって繰り広げられる、芸人とヤクザやシンガーといった人間模様の話で、ツービートも出てくる。

                  売れる、ということが明確な目標であり、それしかないと思って日々悩みながら試行錯誤の繰り返し。

                  途中で挫折し辞める人、続ける人。

                  その目標を達成した時に何を思うのか。


                  自分はまだ到達していない頂上はかなり高くに見えるが、登っている今の足元は焦ることなく地を掴んでいる。


                  今、東京に竜巻注意報が出ていて、窓の外に風の音が鳴っている。

                  自分の竜巻をいつか起こしてやる。

                  BOBI
                  category:小説 | by:bobi kazunaricomments(0) | -

                  第159回直木賞『ファーストラヴ』

                  2018.09.21 Friday 19:45
                  0


                    これは読みたいと思って、『オール讀物』を購入した。

                    アナウンサー志望の女子大生が父親を刺殺した事件を、女性臨床心理士が本人の半生を出版する企画をもらい、本人に関わっていく物語。

                    作者の島本理生さんは17歳で文壇デビューし、18年、これまでに芥川賞候補4回、そして今回、直木賞候補2回目での受賞という素晴らしい才能の持ち主。

                    主人公が女性だけど、展開に引っ張られページをめくって行ったら、あら、終わった。

                    「以降のあらすじ」と続き、最初の部分だけでした。

                    タイトルの部分に
                    ファーストラヴ(抄)
                    ってあった。

                    (抄)って、書物などの一部分を抜き出して書くこと。抜き書き。だそうだ。
                    こういうことも知らなかった未熟者です。

                    しかし、三段で50ページはあったので、おっと、ここまで知ってしまったのに…という気持ち。

                    今度、本屋に寄ったら手に取ってみよう。


                    しかし、今月は雨が多い。

                    雨粒が当たるガラス窓のそばで、コーヒーを飲みながら本を読むのは悪くない。

                    BOBI
                    category:小説 | by:bobi kazunaricomments(0) | -

                    『清貧譚』

                    2018.09.16 Sunday 20:57
                    0
                      1776年、中国、清代の怪異小説集「聊斎志異」の中の一篇に太宰治が空想を交えて創作した短編小説。

                      菊の花が大好きな男が江戸から伊豆の沼津へ佳い苗を取りに行き、帰り道に菊作りには心得があると言う少年と姉と出会い、無一文のため江戸へ出て仕事を探すということから、自分の小屋を貸して住まわせ、菊の畑を作っていく。

                      男は先祖の残した土地があるので、富を求めず、正しい行いをして貧しくあることを好み、少年は暮らしていくために菊を栽培しては売り、どんどん富んでいく。

                      考えの異なる二人は仲違いするが、男は姉と結婚話も出たりと、同じ敷地内で住みながら、最後は素晴らしい菊を作る少年を認め弟子にしてくれと言う。

                      怪異小説であるから、この少年の正体がユニークなのだが、これから読む方へのお楽しみとして伏せておく。

                      そのミステリーさが面白いというより、ここで扱われている「清貧」に太宰治の色が練りこまれている。

                      愛する花を売って米塩の資を得ることは、菊を陵辱することだと言い、己の高い趣味を金銭に換えるのを汚らわしいと訴える男に対して、天からもらった自分の実力で金を稼ぐのは富を貪る悪業ではないという少年は言う。

                      「人はむやみに金を欲しがってもいけないが、けれども、やたらに貧乏を誇るのも、いやみな事です」

                      好きなものでお金を稼げて暮らしていけるのは幸せなことだと思うし、それが出来るのは一握りの人間だろう。

                      しかし、職業にするとなると、ほとんどの場合、純粋な自分の考え方は多少なりと曲げられていく。

                      人が介在するからだ。

                      生きるために、金を得るためには、それは必要であることだ。

                      自分が役者の道を歩み、フリークルーズという自分の城を築いた頃は、この男に同調する部分が多々あった。

                      理想よりも現実。

                      今を生きる。

                      このもがきはこれからも続く永遠のテーマかもしれない。

                      BOBI
                      category:小説 | by:bobi kazunaricomments(0) | -

                      Calender
                       123456
                      78910111213
                      14151617181920
                      21222324252627
                      28293031   
                      << July 2019 >>
                      Selected entry
                      Category
                      Archives
                      Recent comment
                      Recommend
                      Recommend
                      Recommend
                      Recommend
                      Recommend
                      Recommend
                      Link
                      Profile
                      Search
                      Others
                      Mobile
                      qrcode
                      Powered
                      無料ブログ作成サービス JUGEM