『あなた、そこにいてくれますか』

2017.10.21 Saturday 00:37
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    今月14日に公開された韓国のラブストーリー映画を有楽町で観ました。

    原作は世界30カ国でベストセラーとなったフランスの作家、ギヨームミュッソの『時空を超えて』

    その題名が示すようにタイムスリップの話。

    死ぬ前にもう一度愛した人に会うというストーリーは良くある作りだが、工夫があって飽きずに展開を追って行けた。

    説明過ぎないシーン、セリフが心地良かった。


    『目に見えるものより、見えないものの方が信じられる』というセリフが感慨深い。


    映画の冒頭、主人公は小児外科の医師でカンボジアの山奥から半年に一度しか来ないヘリで帰ろうとしたときに、口唇裂の子供を手術するためにヘリから降りるシーンで始まる。

    村人に感謝されると「仕事をしたまでです」と答える。

    「仕事」って働いてお金を稼ぐことではないとあらためて認識させられた。


    ほんのりハッピーエンドなのって良いなぁ。

    BOBI

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    パターソン

    2017.10.18 Wednesday 21:15
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      やっと観れた。

      ジム・ジャームッシュ最新作ということで期待しつつ、それに答えてくれました。


      主人公パターソンの彼女が言う。

      「歳をとったらチャレンジが必要」

      その通りだと思う。

      安定してゴールを見ていくよりも、無限に広がる可能性に今までの生きた経験を使って新しいものに触れていく。

      永瀬正敏が別れ際に送る「アーハン」はそう言っているようだ。


      主人公の名前が「パターソン」で、場所はアメリカ、ニュージャージー州のパターソン市。

      僕がアメリカのラザフォードに住んでいた時、ニューヨークからの帰りのバスがパターソン行きだった。

      友達が乗り過ごして終点まで行ってしまった時に怖かったと言っていたのを覚えている。

      そのバスの運転手が主人公の仕事で、詩を書くことが趣味、いや詩人になりたい。

      なのに、誰にも読まない、同居する彼女にすら。

      10歳位の女の子に出会ったら自分を詩人だと言う。

      日本人の男性も詩人だと言う。

      でもパターソンは言わない。

      今彼は詩人になった。


      少し内容的なことを書いてしまったが、物語というより、その存在の描写に楽しんでもらえる作品。

      自分の想像で、詩で、観ていって欲しい。

      きっとジャームッシュ監督もそう思っているのではないだろうか。



      始まりのクレジットロールの文字がスカイブルーを使っているんだが、その青がとても綺麗。

      そして、それが主人公が着るバス運転手の制服につながる。


      この前タイトルは原題でいいんじゃないと書いたが、まさにこれがそうだ。

       

       

      作品中に出てくるウィリアム・カーロス・ウィリアムズという詩人は調べてみるとラザフォード出身とある。

       

      僕はそこに住んでいたんだと思うとまた観に行きたいと思った。


      BOBI

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      『50年後の僕たちは』

      2017.10.13 Friday 21:20
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        邦題ってほんと要らないと思う。

        『tschick』、「チック」が原題で確かに意味が分からないかもしれないが、人はタイトルだけで観るかどうか決めるだろうか?

        余計な情報になるなら原題のままでいいと思う。

        期待しないで映画の説明文を読んでみると、ドイツでベストセラーになった小説を映画化と書いてあったのでそれなりに楽しめるだろうと観たらメチャメチャ面白かった。

        14歳の少年が一人の変わった転校生と出会うことで始まる奇想天外の夏休み。
        生きる上で無限に広がる可能性、出会いで感じる人の温かさ、思春期に芽生える恋心、何よりも勝る友情、社会に染まらないアイデンティティを感じて繰り広げられる冒険旅行。

        人間は欠陥がある生き物だということを受け入れればどんなに楽に自分、そして人に接することが出来るのだろう。

        実に爽快な作品であり、これを原作の活字だけでストーリー追っていったらもっと興奮するのかも。

        BOBI
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        スイス・アーミー・マン

        2017.10.02 Monday 22:25
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          おならをする死体をジェットスキーにして漂流していた無人島から脱出する男。

          すごい映画を観てしまった。

          そんな始まり方からもうスクリーンに釘付け。

          それが満席で1席しか空いてないと言われ、それも一番前の左端から2番目という、いつもの自分なら絶対入場しない条件でも観てみたいと何かに引っ張られていたことだったかと運命的なものを感じる。

          先日、三島由紀夫のことで形而上学的なことを書いたが、この映画はそれをバカらしい切り口で見せ示してくる。

          「人間は醜い、みんな醜い部分がある。それを認めればみんな楽しく生きれる」

          そんなようなセリフがあったが、まさに冒頭の「おなら」がメタファーとして最後まで使われている。

          「人は要らなくなったら捨てる」

          それもこの「死体」という登場人物が表している。

          シーンではゴミを使っていろんなものを作り、夢を見る漂流者と死体。

          ゴミ、それは人、そして想い出。


          スイス・アーミー・ナイフは万能ナイフで僕も持っているが、人間こそ何にでも万能で役に立てる道具であると我々へのエールに思えた作品。

          BOBI
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          『バイバイマン』

          2017.08.22 Tuesday 20:22
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            タイトルがコメディかと思ったがホラーということで観たくなった。

            インプロ仲間とトークしながら飲んだ昼間のビールが効いたせいか前半は少し寝がちになりながらストーリーを追っていったが、人が死ぬところからは目が冴えていった。

            大量殺人事件で「名前を言うな、名前について考えるな」と犯人が叫び続けたことが、家に染み付いてそこに引っ越してきた3人の若者たちに取り憑く話。

            こういうのはDVDで観ると面白さが半減しそうだ。

            なんでも映画館で観るものなんだけどね、映画は。

            BOBI
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            少しでも知ること

            2017.08.09 Wednesday 23:05
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              72年前広島に原爆が落ちた日の翌日である7日、日頃平和な生活で暮らしているのでこういう機会に戦争というものに向かい合ってみようと池袋の新文芸坐に足を運んだ。



              『映画を通して反戦と平和を希求する映画祭』
              と題し、日本国憲法施行70周年記念として8月6日〜10、12、13日で行なわれている。




              月曜日は【軍国主義と戦争】ということで『激動の昭和史 軍閥』と『激動の昭和史 沖縄決戦』の二本立て。

              二本観れて1,350円。

              前日は『黒い雨』と『ひろしま』だったので観れなかったことが残念。

              「東宝8.15シリーズ」というの第4作『軍閥』は堀川弘通監督、笠原良三脚本で、2.26事件から敗戦までの長く濃い時代を新聞記者の視点を巧みに使い133分で描ききっている見事な作品。

              第5作の『沖縄決戦』は岡本喜八監督で新藤兼人脚本というだけあって、ただの戦争映画ではなく人情味ある素晴らしい作品となっている!

              どちらも史実に基づきフィクションとなり、名前や場所、数字などは全て実際のものである。

              ナレーターは次元大介でお馴染みの小林清志。

              役者陣は小林桂樹、丹波哲郎、池部良、三船敏郎、仲代達矢、加山雄三、志村喬、岸田森、寺田農、田中邦衛、など名優が勢ぞろい。


              『軍閥』で特攻隊役の黒沢年男が放った台詞
              「負ける戦争だからやめる。勝つ戦争ならやってもいいのか?」

              この言葉は考えさせられる。

              こうしてあれやこれや不満があったり葛藤している自分なんてなんぼのもんだと思う。


              282分、4時間と42分、戦争の大きさからしたら塵にもならない時間だったが、触れることが出来たことは大きい。

              そして、これから自分がどう行きていくかに影響を与える、いや、与えなければいけないものである。

              BOBI
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              『怪物はささやく』

              2017.06.21 Wednesday 17:22
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                雨宿りも兼ねて鑑賞。


                ダークファンタジーということであったがとても感動的であり、人生の希望と現実を未来と過去の両側から描いている哲学的な作品。


                人間は都合の良い嘘を信じる。


                怪物役のリーアム・ニーソンの低音ヴォイスが厳格さと優しさを備えていて心地が良い。



                虚構の世界が繰り広げられていた映画館を出たら空は晴れていた。


                しかし風はささやくどころか叫んでいる。


                BOBI

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                『ハロルドとリリアン』

                2017.06.07 Wednesday 17:45
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                  絵コンテ作家のハロルドと妻であり映画リサーチャーのリリアンの映画と知ってとても興味深くなったので恵比寿ガーデンシネマで鑑賞。

                  3月に映像を監督することになって初めて絵コンテを書いたこともあり、惹きつけられたこともある。

                  映画監督F・コッポラやD・デビートなど業界人のインタビューを交えて進むドキュメンタリー作品は映画好きにはたまらない。


                  数多くの作品に従事して傑作を生み出す功労者だが、クレジットには名前が載っていないらしい。


                  リリアンに問いかけた「幸せなこと」に対して3つの返答。

                  夫に元気でいてもらうこと。
                  子供達が幸せでいること。
                  伝線しないパンストを買える収入があること。

                  チャップリンの言葉と重なる。

                  「人生に必要なものは、勇気と想像力とちょっとのお金」


                  夫のハロルドは2007年の僕の誕生日と同じ3月1日に亡くなる。

                  絵コンテには2つあり、コンセプトスケッチと撮影するための段階のものがあるということはこれから勉強していきたい。


                  たくさんの映画の名シーンが絵コンテとともに紹介されるのは実に楽しい。







                  BOBI
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                  『マンチェスター・バイ・ザ・シー』

                  2017.06.03 Saturday 13:30
                  0
                    目覚めてから脳にほぼ情報を入れずに家を出て午前10時の映画を観て新鮮な涙を流した。



                    一人で生きている男に兄の訃報が届き、甥っ子と過ごす時間で過去に囚われた自分と向き合い、周囲に心を開いて行く。

                    孤独に至った男の過去が明らかにされて行く展開はサスペンス映画のように観る者を引っ張り、アカデミー賞で脚本賞を獲ったことに納得。

                    挫折と葛藤を内面から少しづつ滲み出す演技が主演男優賞受賞となるケイシー・アフレックは素晴らしい。

                    助演女優賞にノミネートのミシェル・ウィリアムズもこちらの涙腺を刺激したほどの演技。


                    朝からこうして映画を観るというのは、自分をリセットして一日をスタートという良いスタートになる。

                    BOBI
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                    『マイルス・デイヴィス』

                    2017.01.05 Thursday 10:18
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                      新年一発目の映画は毎年楽しみだ。

                      今年は家で『男はつらいよ』のDVDだったけど、映画館ではこれ!



                      2日の一般参賀のあとに日比谷シャンテで観たけど、良かったね。

                      生きることの原点に向かわせてくれるんだよね、こういう作品は。

                      綺麗なものを見せて夢を与えてくれるのもいいけど、俺はこういう厳しい、完璧ではない現実の怖さを与えられ、その中から勇気を持って突き破っていくものの方が基本好きだ。


                      マイルスが活動をしていないと言われる空白の5年間を、過去と当時を行き来しながら語ってくれるお話し。

                      突き抜ける才能の持ち主はそれに反するほどのネガティヴがあると思う。

                      そうでなければ釣り合わないんじゃないかと。

                      天は二物を与えず。

                      一物をまずは手に入れたい。

                      本番まで残された時間、稽古頑張るぞ!

                      あ、マイルスの音楽が聞けるので好きな方はどうぞ劇場へ。
                      EW&Fの曲も一つかかるのはまた嬉しい。

                      BOBI
                      category:映画 | by:bobi kazunaricomments(0) | -

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